フルムーンボウルについて
サンタ・ラトナ・シャキア氏が作る100%ハンドメイドのシンギングボウルは、古代技法に基づいて制作し、オールドボウルを現代に蘇らせたものです。中でも“満月の夜にしか作ることができない”非常に製造が困難で希少性の高いボールがフルムーンボウルです。
月の満ち欠けが人や動物に影響を与えることは知られており、最近では満月や新月の状態を示す月齢カレンダーを活用される方も多いようです。フルムーンボールは満月の純粋なエネルギーを最大限に取り入れたもので、その復活は非常に困難とされてきました。シャキア氏は残された古いフルムーンボールの成分についてドイツの科学者を交えて調査・研究を重ね、数年をかけて製造に成功しました。
サンタ・ラトナ・シャキア (Santa Ratna Shakya)氏
Himalayan Singing Bowl Centre(http://singingbowlscentre.com/)代表。
シンギングボールのセラピーやヒーリングワークショップを行うとともに、ネパールで唯一のハンドメイドのシンギングボールを作る工房を持ち、カトマンズにショールームを開設している。工房で作られたシンギングボールはダライラマ14世に4度奉納され、シャキア氏はダライラマ14世側近であるビックラマやブータン王族へセラピーを行うなど、シンギングボウルに関する世界的第一人者として知られる。現在シャキア氏はシンギングボウルを世界に広めるためにドイツをはじめ、欧州全土、米国、アジア各地でのセラピー、ワークショップ、コンサートを精力的に行いながら、子どもたちを支援するSON OF LIGHIT, HELPING HANDS FOR CHILDREN代表として意欲的に活動。コンサートやCD売上等でネパールの孤児などの里親支援、文房具や制服など物的支援に加えて、2015年の震災後は学校再建プロジェクトに積極的に取り組む。
サンタ・ラトナ・シャキア氏
工房内風景
フルムーンボウルの特徴は一言でいえばハイパワー。体験した多くの人が、その倍音と波動・共鳴の強さ、独特のピュアでクリアな音色を感じています。月のエネルギーを繊細に取り入れたことで生まれたボウルの力強いエネルギーが身体全体、心と魂の隅々にまで働きかけるようです。
特別な製造工程を経て生まれる希少なフルムーンボウル
科学的な分析・研究に基づく一方で、フルムーンボウルの製造工程には非常に神秘的な一面もあります。
フルムーンボウルを製造する際には、満月の前日からプジャ―(仏教の儀式)を行い、当日は工場内に関係者以外の立ち入り禁止、シャキア氏の工房に集う鍛冶職人たちは水も食事も話すことも厳禁、繊細な満月のエネルギーを取り入れるために細心の注意を払い、炭からおこした炎以外、電気を使うことも禁止です。
こうして生まれるフルムーンボウルはわずかに年20個ほど。しかも、シンギングボウルの場合、あらかじめ“チャクラごとに異なる金属配合”で製造するわけではなく、全てのボウルを同じ金属配合で製造します。出来上がったボウル一つひとつをシャキア氏が確認し、不良品を取り除き、音色を聴き分けてAやFなどチャクラごとに振り分けます。いわば自然の力で完成するのを待つわけで、7つのチャクラに使うセブンボウルが揃うまでに約2年、現在、世界のヒーラーたちからの予約は4年待ちの状態です。
「Himalayan Sounds」では、日本国内で唯一、フルムーンボールを使用したセラピーも行っています。また、シンギングボウルセンターのボウルやティーシャも販売しています。
満月にまつわる不思議な力
仏教と満月のかかわりでは、お釈迦様の80余年の人生で重要な出来事はことごとく----誕生、離俗、悟り、初めての説教、そして涅槃へと旅立たった日も満月だったと言われています。今でも世界の仏教徒は満月の日をとても大切な瞑想の日としています。
また、昔の農民は月が作物に影響を与えることに気づいていました。さらに月が人間の体液に影響を与え、喘息や気管支炎、皮膚病、さらに精神状態にも影響を与えると考える医師たちもいます。英語の“lunatic(狂う)“は“lunar (月)”から来た言葉です。米国では、ある看護婦は満月に手術した患者の出血が多いことに気づきました。彼女の言葉に懐疑的だった医師も実際の記録をもとに同じ結論に達したという話もあります。
私たちの心と身体は、月からの目に見えないエネルギーに日夜、影響を受けているのかもしれません。